2024年6月10日(月)、京成船橋駅ホームで発生した緊急事案において、順天堂大学スポーツ健康科学部の島﨑浩嗣郎さん(大学3年生)が勇敢な行動をみせ、心肺停止状態に陥った傷病者の命を救いました。
その功績を称え、船橋市中央消防署は12月13日(金)に感謝状を贈呈しました。
倒れた電車の利用客を前に
「動けるのは自分しかいない」
事件が起きたのは、島﨑さんが友人と出かけた帰り道、京成船橋駅のホームから電車に乗ろうとしたときでした。目の前で電車の利用客が緊急停止ボタンを押そうとしてやめたことに違和感を抱いた島﨑さんがホームの奥を見ると、人だかりの中央で電車の利用客が倒れていたそうです。
「皆さん心配そうに見守っていましたが、どうしたら良いか分からない様子で誰も処置を行なっていませんでした。」
そのとき、自分自身に
『お前はどうする?』
と問われた気がしました」と島﨑さん。大学で学んだ救急処置の知識を思い出し、
「動けるのは自分しかいない」
と救命活動を開始しました。
現場での迅速な判断と協力
島﨑さんは電車の利用客の意識と脈がないことを確認すると、すぐに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始。
その場に居合わせた人々の協力も得て、AED(自動体外式除細動器)を使用しながら救急車が到着するまでの間、救命活動を続けました。
「周囲の方々が状況説明や安全確認、救命活動の補助をしてくださったおかげで、何とかやり遂げることができました」
と島﨑さんは振り返ります。
島﨑さんは100メートルを10秒台で走る陸上選手でもあり、日々のトレーニングで培った俊敏さと体力が、この緊急事態においても大いに役立ちました。その卓越した運動能力と行動力が、命を救う結果に結びついたのです。
消防署長も称賛「他の模範となる勇気」
船橋市中央消防署の新井俊浩署長は、贈呈式で
「島﨑さんの迅速で的確な救命活動は他の模範となる行動でした。心肺停止状態だった利用客は無事に回復し、社会復帰を果たしています。その功績は非常に大きい」
と称賛。
さらに、
「市民一人ひとりが救命スキルを学び、行動に移すことの重要性を示した素晴らしい事例です。今後も幅広い年齢層の方々に救命活動への関心を持っていただけるよう尽力していきます」
と語られました。
人助けができる人間でありたい
「単純に救命スキルがあったらかっこいいな、と思って意欲的に学んでいました」。
講義で心肺蘇生法やAEDの使い方が出てくるたび、前のめりに聞いていたという島﨑さん。表彰を受け、
「自分にとって唯一、自分を褒められる出来事となりました」
と笑顔をみせながら、将来は救急救命士の道も性格に合っているかもしれないと救命活動への関心を高めていました。
救命スキルの大切さを再認識
今回の事案を通じて、改めて救命スキルの重要性が浮き彫りになりました。消防署は「実際に手を動かし、経験を積むことが行動への第一歩」とし、救命講習の普及に力を入れています。
島﨑さんも“やったことがある”という実践的な経験が背中を押してくれました。
他の人も、健康診断のように『年に1回やるアレ』くらいの感覚で講習を受けていれば、いざというときに迷わず動けると思います」と提言。
知っていることこそが勇気ある一歩に繋がる
ので、胸骨圧迫など救命知識を1つでも覚えていただければ良いと思います
と多くの人へメッセージを送りました。
@Daisuke Tsuchi
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